パチ 花百景の出来事1
Sが私に力説する。
これに騙されてはいけないことは十分に分かっている。
人に金を借りて返済すらしていないパチンコ依存症の人間が言うことを信用してはいけないことは、過去にも痛い目に遭っている私にとっては当然のことである。
しかしSは今回は理にかなったことを私に言う。
S「よく聞け。なぜ俺がこの台を打っているか分かるか?」
小生「いや、分からん。」
S「俺の打っている台を見て何か感じないか?」
小生「別に。何も感じひんから、貸した1万円とさっきパクった1万円の合計2万円返してくれや。」
S「そうか…お前の器はよく分かった。。。そんなことをいつまでも言っているからお前は小物なんだ。金がないんだ。器が小さいんだ。三流大学生なんだ。セコセコとニューヨーカーを打って喜んでいるんだ。幸が薄そうな顔をしているんだ。将来出世しそうにないんだ。*1」
金の催促をすると、いろいろと嫌味を言われた。
私が尚も返還を求めるとSは言った。
S「待て!まず2万円は諦めろw」
小生「は!?」
S「その代わり、花百景の異変に何も感じないお前にいいことを教えてやる。お前のように暇と時間を持て余している奴にはピッタリのいいことなんだ。」
S「ハッキリと今ここに断言する!こ、こ、これはな!お前が俺への債権をチャラにしてもいいと思わざるを得ない情報だ。」
小生「なんやねん。回りくどい言い方しやがって。」
今、振り返れば残念ながらこの時点で私はSの話術に陥ってしまった。
S「ええか?もう一度言う。債権をチャラにしてもいいと思わざるを得ない情報。つまりだ!今から実機をもとにお前に提供する情報は花百景の攻略法だ。」
小生「ほ、ほ、ほ、ほんまけ?Sく、、ん。」
S「少額で勝てる攻略法だ。だが条件が1つある。運が悪ければこれは時間がかかる。しかし、運が良ければアッという間にフィーバーだ。この攻略法の運と根気はお前次第だ。どうだ?やるか? おまwやれんのかぁぁぁあああ!!」
小生「うん!Sくん」
私がSに落とされた瞬間であった・・・
その後彼は実践で教えてくれた。
左右の桜ランプが点灯している台を確保すること。
30秒ごとの止め打ちをすること。
アタッカーが開いた時だけ打つこと。
時間はかかるが粘ること。
他にもライバルがいること。
まだ無知*2であった私は大喜びで、桜ランプが点灯したまま帰ってしまった人の台を探した。桜ランプが付いたまま打っていても当たらないことが多く、諦めて帰ってしまう人待ちである。ウロウロしていたらやっと空いた台があったので、素早く台を確保しようとしたところハイエナの如くスッとたばこを置くハイエナ野郎がいた。
これがSから事前説明を受けていたライバルの存在であった。
次号は彼について一部述べたいと考える。