パチ エキサイトの出来事2
Sの身の回りで起きた不幸な出来事なのである。
彼は性格がおとなしい青年であり、朝一の軍艦マーチと同時に始まる屈強な荒くれ者達が集まる無法地帯への侵入は極力避け、そのおこぼれを拝借できれば満足するような感じの男だった。おそらく過去に私同様、物理的に痛い体験をしたのであろう…。その辺りはお互い詮索し合わないのが大人のマナーだ。
Sはエキサイト*1の台が確保できなかった日は、「いやぁ~今日もアカンかったわ~。」とか言いながら私の近くでフィーバーパワフルⅢを打つことが多かった。
今日もSは、パワフルⅢのシマにやってきた。
少し苦笑いをしながら…
小生「どない?エキサイトとれんかったん?」
S「うん。やっぱりあの機種は人が多くてなかなか難しいわ~。」
小生「なるほど…よく分かる。実はこの前エキサイトなんか打つ気なかったのに、なんか知らんけど手荒い洗礼を受けたしなぁ~。あの時は痛かったわ。」
S「マジか!? どんな??」
私はパチ エキサイトの出来事1で発生したことをSに説明する。
S「そやな~。実際一週間前の祝日に朝からエキサイトの取り合いで大柄で屈強な体格の若者が台に座る前にエキサイト*2して、キャメルクラッチ*3されてた人いたしな~。」
小生「それこそマジか!?そのキャメルクラッチされた人、その後どないなったん?」
S「さすがに店員数人にプロレス技を溶かれて、我に返り慌ててエキサイトに向かったけど、時はすでに遅しで台は全部埋まってたからそのままブラボーキングダムへ行ってたわ。なんか地獄モードとか地獄少女*4とか言って騒いでたけど…その後は知らん。」
小生「・・・」
S「とにかくエキサイトを朝から打つには、まずは基本的な身体造りの必要性があるね。」
小生「うむ。納得。」
そんなたわいもない話しをしながら並んでフィーバーパワフルⅢを打っていた。
S「フィーバーパワフルⅢはよく回るね。」
小生「そうなん? エキサイトは?」
S「あ~あれは全然回れへんで。」
小生「ほんまけ?」
S「エキサイト朝一は人付きがいいけど、ある程度でる台が分かってきたら、ポツポツ空き台が出てくるから、お金に余裕あったら試しに打ってきたら? 爆発したら連チャンすごいけど意地になって打ち続けたら1日軽く¥300.000-くらい負ける機種やで。」
小生「そうなんけ。怖い台やなぁ~。でも財布に1万円しかないからそれ以上の負けはないし試し打ちしてみよかな。」
S「OK。今はややこしい輩がいっぱいおるから、もうちょっと時間つぶしてから一緒に台の様子見に行こう。」
小生「りょ!」
そんな流れで、のちほどエキサイトのシマへ行くことになった。
朝から屈強な肉体を保持する男達が集結する、あの無法地帯へ…